5月15日 奥の細道出発

今から330年ほど前元禄2年3月27日、新暦で明日5月16日芭蕉が深川から船で隅田川を上り千住上陸後北上し岩手平泉、奥羽山脈を越え山形、最上川から日本海側を南下岐阜まで150日に及ぶ「奥の細道」の旅に出た日ですね。例の「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人也」と始まるあれです。芭蕉御年46歳、平均寿命の短かかった江戸時代では老年と呼べる年に何の目的があって困難な旅に出たのか私には想像できません。今と違い旅行者向けの宿があるわけでなし新幹線もまだ開通していないので概ね徒歩。いくら有名人の芭蕉でも誰でもが一夜の床を貸すわけでもなし随分野宿も多かったのではないでしょうか。物の本ではどうも3年前に作った「古池や蛙飛こむ水のおと」に新境地を見出しそれの実践、さらには西行大好き人間の芭蕉がその旅程を辿った、そして古来伝わる「歌枕」を自分の目で確かめたかったといったところがその動機のようです。

5月13日 コロナの影響ここにも

毎年3月末の市の人口統計に基づき6月1日から有効のポスティング申込書を作り直し、今ちょうどお客さんに連絡しているところです。ほとんどのお客様はメールでやり取りしているので一言添えながら案内し、メールを使っていないお客様には持参しています。そこでいろんな生の話しが聞けます。例えば宅配弁当屋さん。報道によると自宅待機、テレワークの人が増えこの種の業態、ピザ屋、出前館、ウーバーなどが大繁盛しているとありましたので店の主人に聞きますと「NO」。普段より少ないかもしれない。お客さんの中には学校の昼食、イベントなどが結構な割合であったのに壊滅状態。それに考えてみれば毎日店屋物を頼むと大変な出費なので子供たちがいる今はお母さんが作るのが普通なんでしょうね。なるほどと思ました。一歩通行の情報なんですね。こうやって生の声を聴くと十把一絡げにあの業態がいい、悪いというのは危険だということが良くわかります。

5月12日 シタール再訪

先日「シタール」というインド料理屋に行ってきました。ここは20数年前まで京成八千代台駅そばのデパートで営業していたのですがデパートが閉店したため検見川に移転しました。結構気に入っていたので再度と思っていたのですがいつも人が待っており、そのうちに遠ざかっていました。ところがTVのニュースだったか、コロナの影響ですっかりお客さんが来なくなり経営が大変なことになっていると聞き行ってみました。駐車場が広く待っている人も数組だったのでしばし待機。入ると消毒液が置いてあり席もゆったり目の設営。ご自慢のランチとタマリンドジュース、ラッシーとマンゴプリンを追加。ランチはカレーが二種類と上品なナン。奥方のはそれにタンドリーチキンが付ていました。二十数年前の味はもちろん覚えているわけもないのですが全体的にあまり癖がない上品な味でした。中でも初対面のタマリンドジュースは程よい酸っぱさでとても気に入りました。

5月11日 由布院

今日の日経夕刊「あすへの話題」はJR九州会長唐池亘二氏の担当で日常の由布院と題した文章を載せていました。我が国の湧出量は一位別府、二位由布院とのことですがこの二つの町はまったく目指すところが違っていました。別府は当時の温泉町の典型で、それはいわゆる「おやじと修学旅行」に焦点を当てた街でした。夜になると町は活発になりお姐様方、暴力団の出番、記憶では派手な抗争があり一般観光客はとてものんびり湯につかる雰囲気ではなかったと思います。一方湯布院はそれとは全く異なったコンセプト「こんな日常があったらあいいな、という由布院を目指してきた」と当時の若手旅館経営者だった中谷氏。ドイツの山間温泉保養地を視察し「まちに大事なのは静けさと緑と空間」だと現地のホテル経営者から教わり大型レジャー施設を阻止しつつ、辻馬車、映画祭、音楽祭などの手作り企画を次々に定着させた。私も家族でゆっくり楽しめる街だったのを覚えています。

5月8日 青葉若葉

時々話題にしますが今日新京成常盤平駅前から伸びるけやき通りを車で走りました。「新緑」。毎年この時期になると必ず木々が精一杯葉を拡げ陽の光を浴び光合成を始めています。出来るだけ太陽の恵みを享受する為でしょうか木はどんどん上に伸びていき今では高さ5,6mもあるのでしょうか道の両側に等間隔でけやきが植わっています。車で通ると頭上の葉が陽を遮り木陰を作り木の間から漏れてくる光はとても暖かく柔らかく体中を包み込みます。若葉色、少し濃い緑と同じ緑でもかなり違っています。手には届きませんが若葉はやっぱり赤ちゃんのお尻のようなふんわりとしているのでしょうか。これからだんだん強くなってくる陽差しにも耐えられるように少しづつ分厚く色も濃くなっていくのでしょう。そして盛夏には立派な青年の樹らしく堂々とした姿を見せてくれるのでしょう。一年がいつから始まるのか知りませんがこの時期は「生命の始まり」のように思えます。

5月7日 自粛の継続

今日は久しぶりに出勤しました。元々朝の出勤時でも大混雑ということはない新京成ですが今日もまだ通勤客は大分少ない感じでした。昨日のニュースだったかマスク着用となっているアメリカの州で付けていなかった子供に注意した警備員がその親からピストルで撃ち殺されたという悲惨な事件が報道されていました。日本でも感染者がSNS上で誹謗中傷あるいは脅されているとも聞きます。戦時中にあったとかいう「自警団」が止む無く開店している店や公園で遊ぶ子供たちに必要以上の警告をしているとも聞きます。一方でイタリアでは日本人バイリニストがビルの屋上から医療関係者に感謝と励ましの演奏をしているニュース、さらに公演が中止になったオーケストラがテレコンサートを開き少しでも世の中を明るくしようという試みも聞きます。両極端な反応です。今は自分に出来るコロナ対策を実行しそして困難な環境の中で仕事をしている人たちへ感謝の気持ちを伝えましょう。