5月11日 由布院

今日の日経夕刊「あすへの話題」はJR九州会長唐池亘二氏の担当で日常の由布院と題した文章を載せていました。我が国の湧出量は一位別府、二位由布院とのことですがこの二つの町はまったく目指すところが違っていました。別府は当時の温泉町の典型で、それはいわゆる「おやじと修学旅行」に焦点を当てた街でした。夜になると町は活発になりお姐様方、暴力団の出番、記憶では派手な抗争があり一般観光客はとてものんびり湯につかる雰囲気ではなかったと思います。一方湯布院はそれとは全く異なったコンセプト「こんな日常があったらあいいな、という由布院を目指してきた」と当時の若手旅館経営者だった中谷氏。ドイツの山間温泉保養地を視察し「まちに大事なのは静けさと緑と空間」だと現地のホテル経営者から教わり大型レジャー施設を阻止しつつ、辻馬車、映画祭、音楽祭などの手作り企画を次々に定着させた。私も家族でゆっくり楽しめる街だったのを覚えています。