2月12日 ノムさん死去

ノムさんが昨日亡くなりました。私が一番印象に残っているのは且つての南海ホークス時代に打者としてホームラン王を何度も取り、戦後初の三冠王も取り後半は監督兼捕手兼4番打者として7年間もプレーした、そんな人が監督との確執からチームを追われた時「生涯一捕手」として野球を続けたことです。あれだけの素晴らしい成績を残した選手なら名誉ある、惜しまれての引退ということも出来たでしょうに45歳まで選手としてプレーし続けることを選びました。多分野球が大好きだったことが一番でしょうがもしかしたらそんな栄誉は俺には向いていないという彼独特の哲学だったのかもしれません。理論家とか理知的といった雰囲気が先行していますが内心は負けん気の強い、コンプレックスの塊、なにくそ魂そのものの性格だったのではないでしょうか。ただ監督になってからはそれを直接には出さず言葉を操っていたのだと思います。素晴らしい人生を送ったノムさんでした。

2月10日 暖炉

今朝通勤途中、毎日通る家で薪が燃える匂いがしました。この家は最近帰宅途中でも同じ匂いがするのですが時々うっすらと煙が立つのも見えます。今どき珍しい暖炉があるのですね。屋根には立派な煙突もあります。寒い時に暖炉というのはとてもロマンティックな雰囲気ですが私はこの匂いでふっと小さい頃母親の手伝いでかまどの番をしていたことを思い出しました。すっかり電気炊飯器に代わってしまいそんな時代があったことすら知らない人がほとんどでしょうが実家では私がごくごく小さい頃、この記憶すらも定かではない頃かまどでご飯を炊いていました。「はじめちょろちょろなかぱっぱ」というあれです。勿論そんな火加減が出来るわけもないので寒さ凌ぎなのか母親のそばに居たいだけだったのか、かまどのそばにいる私を思い浮かべるともう亡くなって13年になる母親の若かりし頃が眼前に出てきました。匂いは一瞬にして数十年前の出来事を蘇らせてくれます。

2月7日 仲間たちの動向

先日前職の仲間からゴルフのお誘いがメールでありました。みんな久しぶりなのでたちまちコメントが行きかったのですがとても面白い内容でした。長い間痛風で苦しんでいる彼は「本当に初心者のつもりでいてくれ」とはなから泣きを入れていますし大学まで野球をし阪神タイガースのテストを受けたと自慢の彼が「腰痛だが何とか当日までにはよくする」と書いています。彼はこれまで私が腰が痛いというと馬鹿にして「俺なんぞその気持ちが分からない」などと言っていたので「どうしたの?ぎっくり腰?」と聞くと「実は三年前から脊椎間狭窄」だというではありませんか。ならばご同輩なんです。今までそんなことは微塵も言わなかったのでびっくり。またもう一人は「先日膝に5ccヒアルロンサン」を注入してきたと書いています。かくいう私はれっきとした腰痛&膝痛持ち。さてさて当日はどうなることやら「みなさん完走だけはしようよ!」と妙な励ましあいでチョン。

2月6日 日経「私の履歴書」

日経新聞連載の「私の履歴書」は今月から十五代樂吉左衛門さんが担当しています。私はこのコラムは功成り遂げた方々の自慢話のようであまり好きではありません。実は私は劣等生だった、ダメ人間だが妻のおかげで今の自分がある、会社内で異端児だったなど本人は気持ちよく書いているのでしょうが嘘っぽく心を揺さぶるネタはそうそう見ません。ところが今回は450年続く樂家の家督を次代に引き継いだ樂直入氏がのっけから芸術論をぶちます。第一回目の掲載では「作家は世間の言葉を、既成の認識を超えねばならない。言語を超えること。それが作家の命、生きる意味だ」とおっしゃる。さらに樂家に生まれたことで初代長次郎、利休との出会いから伝統と独自性についてひとしきり述べた後「自分は何者か。芸術家でも職人でもない、私は「ちゃわんや」。言葉の垢に染まらない、この言葉が良い。と締め掲載が始まった。樂直入となった十五代の今に至るまでがとても楽しみです。

2月5日 新型コロナウィルス

新形コロナウィルスは当初の予想とは大きく異なり中国本土だけでなく世界中に広がってしまい経済にも影響が出始めました。日本を始め多くの国が中国に滞在中の自国民を引き揚げ中には中国からの渡航者入国拒否といった対策で何とか自国内での蔓延を防ごうとしています。日本ではまだマスクが店頭から消えたくらいでそれほど深刻な事態にはなっていないようですが中国ではニュースで見る限り大変なことになっていますね。患者数が多すぎて病院で対処しきれず病院内感染もありそうだし町には人がいないようです。流言飛語の類も多そうだしSNSでもあることないことが飛び交い本当の情報がなんだか分からない状態のようです。日本でも豪華クルーズ船内で感染者が出た為全員の検査が終了するまで乗客乗員3,700人が足止め。パニックにはなっていないとのことですがいくらホテルの様に設備が整っていてもあと数日は船内に閉じ込められそうだとのことで皆様ご辛抱を。

2月4日 フライング開花

昨日我が家の一輪咲きの鹿児島紅梅を紹介しましたが今日営業で車を走らせているとき八柱霊園そばでもっと面白いものを見つけました。八柱霊園入り口の信号辺りに7,80本もあるでしょうか梅林があります。背丈は概ね2、3m以内で結構密集して植わっており花の時期は遠くからでも目立ちます。今日そこに一本だけ満開の木を見つけました。車から見ているので隅から隅まで見たわけではありませんがざっと見た限り一本だけです。しかもぽつぽつではなく白い花がびっしり開いているのです。四角い土地の角でその縦列も横列も咲いている様子ではありませんでした。こういうのは何なんでしょう。日当たりとか土壌とかいろんな要素が絡んでいるのでしょうがお隣は3mと離れていないと思うのにまるで花は見えませんでした。うそつきだといけませんので今度裏側からじっくり確かめてみます。まあ花は「大きなお世話だ」というのでしょうが野次馬根性で。

2月3日 梅便り

「梅一輪一輪ほどの暖かさ:嵐雪」今日は節分ということで明日からは暦の上では春到来。もっとも旧暦ですから一月近く遅らすと今の感覚でしょうか。一昨日玄関脇に植えた鹿児島紅梅が一輪少しフライイング気味に咲いているのを見つけました。枝の上の方に咲いているので小さな花ですが青空にとても目立ちます。句の意味は寒さに耐えてきた梅がようやく一輪咲いたこれからどんどん咲開きいよいよ春になってくるのですねとでもいったところなのでしょうが、このところの陽気ではとても寒中に開き始めた一輪の梅という風情ではありませんで本当に少し早く開いてしまった皆さんごめんなさいといった感じです。ところでこの鹿児島紅梅は花びらが随分小さいのですがとても品のいい香りがします。枝も白梅などと違い曲がりくねってはなくまっすぐ上に伸びほっとくとどんどん大きくなってしまいます。今年も沢山花芽が見えますのでこれからが楽しみです。