12月4日 読売歌壇栗木京子

今週の選は「トップにはガザの惨状その次に柿がうまいと報ずる国か:野老 功」全くその通りですね。ローカルの日本中の世界中のニュースをひとくくりにして報じるのですからやむを得ないといいながら何とも割り切れなさがあります。きっと今日本が平和だからなのだと思います。残っている戦時中の新聞を見ると国威高揚一色で今日も敵を打った、戦艦を沈めたといった記事のオンパレードです。その中に柿がうまいの紅葉がきれいだのといった俗世間の話は出てきません。平和な日本を喜ぶべきなのですが毎日毎日戦火に泣き死んでいく赤ちゃん、子供たちのことは忘れてはいけません。新聞各社も多分悪戯に人の命の軽さを訴えているのではあるますまい。世界の各地でウクライナでパレスティナで起きている惨状を報じることで我々に警鐘を鳴らし世界平和への努力を訴えそのためには悲惨な事にも目をつぶらず関心を持つことが大切だとの使命感だと理解します。