2月3日 立春

昨日が節分ということで今日は立春。手紙の挨拶では「暦の上ではようやく春になりましたが寒さはまだまだ続きます云々」というのでしょうね。もっとも最近こういう手紙を書く機会もなくなりましたが。私たちは毎朝「職場の教養」という倫理雑誌を輪読していますが今朝のテーマは予定通り「立春」で「袖ひちて むすびし水の こほれるを 春立つけふの 風やとくらむ」という紀貫之の歌を紹介していました。凍っていた水を立春の今日の風が吹き溶かしているのだろうかと解説していました。夏、冬、春を一つの歌に挿れていることでも有名らしいのですが、和歌が上手くなければ社会的地位も職業も得られず女性にも持てなかった時代の「強力武器」であったことを思えば当時の代表歌人貫之にはそう難しい技でもなかったのかもしれませんね。いずれにしても昔から伝わる年間行事はこの日から起算しており「夏も近づく八十八夜」は計算してみると五月の頭になります。