7月6日 朝顔

今朝いつものように家を出たら見慣れた家の玄関口に朝顔の鉢が三つおいてありそれぞれに違った色の花が咲いていました。最近は西洋朝顔というのでしょうか色がどぎつい花が多いのですが伝統的な紺、赤紫、白の斑入りでした。地植えではないので学校から持ち帰ったものかそれぞれの子供用に親が買ってきたのか。そういえば水原秋櫻子に「朝顔市立つ日は癒えて帰る日ぞ」というのがあります。秋櫻子が多分入谷の朝顔市を心待ちにしておりその頃には病気も癒えて家に帰るぞという気持ちを込めた句でしょう。今年も入谷の朝顔市は中止のようです。江戸時代には朝顔の道楽にはまると家が傾くといわれたほどの大流行があったそうでその伝統を引き継いだ朝顔市はとても華やかです。数年前こんな物騒でないころに行ったのですが愛好家が精を込めて育てた朝顔はどれも素晴らしく選ぶのに苦労したほどでした。早くいつもの朝顔市を楽しめるようになってほしいものです。

7月15日 朝顔

今日の読売新聞朝刊に「朝顔」のことが書いていました。「朝顔」は朝咲くのではなく前日暗くなってから10時間ほどで花が開くようになっているのだそうです。つまり前日の日暮れが6時だと朝4時に咲くのです。そうすると前日の日暮れを遅らせ例えば夜中の2時まで灯りを付けていると咲くのは翌日12時頃となりもはや「朝顔」とは言えなくなるのですね。梅、桜の開花時期といい植物は自分の生活スタイルを記憶にとどめて置くことが出来るようです。確かに電照菊はその習性を利用して商売にも役立てている一例です。朝顔はぼちぼち咲くころなのですが昨今はあまり人気がないのでしょうか家の近所でもあまり見かけなくなったように思います。「朝がほや一輪深き淵のいろ」という蕪村の句がありますが本当にこの群青は深山の渓谷を思わせる色で落ち着きのある大人の風格を偲ばせます。江戸紫、なす紺などもいい色ですが私は蕪村の群青が一番好きです。

 

7月14日 営業担当者の雑記

丁度一週間前入谷の朝顔市がありましたが、今日車に乗っていると小学生が小さな鉢に三本の添え木を立てた朝顔を持って帰っているのをあちこちで見かけました。松戸市内の小学校は20日が終業式のようなのでその前に荷物になるものは持って帰らせているのでしょうか。そういえば我が家も随分前に入谷の朝顔市できれいな紺色の朝顔を買って帰ったのですが、手入れが悪かったのか外れだったのか次の年はまったく芽が出ませんでした。小さい頃朝顔は勝手に咲き勝手に種を弾き翌年また勝手に出てくるといった記憶がありますが最近のはもう少し手をかけないといけないのかしら。さらにとても元気に一日中咲いている洋種の朝顔があちこちにはびこっており少し風情がなくなったような気がします。多分朝顔の観察記録などは忘れてしまう元気な子供達もあと数日で夏休み。