チューニング 2025年5月25日

ゴールデンウイーク後半、母を連れて九州の実家に帰ることにした。母にとっては、1年2か月ぶりの帰省である。母も私も飛行機が苦手なので、時間がかかっても新幹線と在来線を乗り継いで行く。母の脚が弱っているので、乗り換え時間をたっぷりとった▼エスカレーターに乗せるのも恐いので、エレベーターがあれば、エレベーターを使う。連休中ということもあって、東京駅の在来線のホームのエレベーターには長蛇の列が。車椅子やベビーカーの人が多い。一人で旅をしている時には気がつかないことだ▼新幹線のホームには外国人の方がたくさんいた。母だけでも座る場所がないかとキョロキョロしていたら、白人のカップルが、スッと立って、席を譲ってくれた。思いがけず、胸が熱くなり、「ありがとう」と日本語で繰り返す▼小倉から在来線の特急に乗り換える際も1時間ほどあり、北九州市に住んでいる叔母(母の妹)が会いに来て、待合室で短い再会を喜んだ▼3泊4日で、実家にいた時間は短いが、近所の人たちが次々に訪ねてきてくれた。帰る日もご厚意で、駅まで車で送ってくれることに。見送りにきてくれた近所のおじさんが、後部座席から手を振る母を見て、「天皇陛下みたいやなぁ」と笑っていた。

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