チューニング　2022年8月28日

　ついに炊飯器が壊れたらしい。加熱が不十分なのか、ご飯がベチャベチャしている。製造年を見ると02年。なんと20年前だ▼20年というのは、変化の多い若い人には遥か遠くに感じるかもしれないが、ある程度歳をとると、わりと近くに感じる。私は1965年に生まれた。太平洋戦争が終わって、ちょうど20年。前年の秋には東京オリンピックが開催された。両親や祖父母にとっては、戦争はわりと近くに感じる出来事だったかもしれない。特に祖父母からは戦争の話をよく聞いた。「交通戦争」「受験戦争」。世の中でも「戦争」という言葉が頻繁に使われていたように感じる▼九州の学校だったからか、平和教育が盛んで、8月6日か9日は登校日。原爆の記録映画を見て感想文を書いた。義務教育の間に、修学旅行で長崎原爆資料館、広島平和記念資料館を訪れた。その時の記憶は今でも強烈に残っている▼先日亡くなられた根本圭助さんと話している時に感じたのは、東京の人にとっては、3月10日の東京大空襲が忘れられない戦争の記憶だということだ▼今年は3年ぶりに平和大使長崎派遣事業が再開され、市内の中学生20人が平和祈念式典に参列し、青少年ピースフォーラムに参加した。中学生たちはどんな思いを胸に刻んだだろうか。