専松が春の選抜初出場
初戦は3月24日(雨天順延で25日に変更)、中京大中京

 専修大学松戸高校が3月19日に開幕する第93回選抜高校野球大会に初出場を決めた。同校の甲子園出場は2015年の夏初出場以来2度目となる。           【戸田 照朗】

徳山校長から出場決定を伝えられる専松野球部

 同校は昨秋の関東大会でベスト4に入り、センバツ出場が濃厚と見られていた。1月29日に選考委員会から徳山斉校長に連絡が入り、徳山校長は、学校のある上本郷から野球部の練習場がある串崎新田に移動し、選手に出場決定を伝えた。
 昨秋の県大会、専松は準決勝で東京学館に敗れ、3位決定戦に。千葉英和を7回コールド(9-1)で破り県の第3代表として関東大会に出場した。通常は2位までのチームに出場権が与えられるが、昨年は千葉県が開催県だったために、3位まで出場することができた。
 関東大会では、1回戦の鹿島学園(茨城)に8-0、準々決勝の鎌倉学園(神奈川)に6-0の完封勝利。準決勝は2-9で健大高崎(群馬)に7回コールドで敗れた。
 組み合わせ抽選会は今月23日にオンラインで行われ、専松の1回戦の相手は中京大中京(愛知)に決まった。大会6日目(3月24日)の第1試合(午前9時開始)だ(※3月21日の試合が雨天順延になったため、25日に変更)。

取材を受ける石井詠己主将

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 1月29日に出場決定が伝えられた直後の監督・選手、市長の喜びの声。
 持丸修一監督
 まだ甲子園で一度も校旗が上がって校歌を歌ったことがないので、まずは校旗をあげて校歌を歌いたい。関東大会では、「一番弱いチームが関東大会に行くんだから、怖がらないで、思い切りやっていこう、負けて当たり前なんだから、勝つなんて考えるな」ということを最初に言いました。それでみんな気持ちが一つになった。よくがんばった。選抜に行ける可能性もあったので、この冬はいつものトレーニングに実戦練習も少し取り入れてやってきた。今年のチームは弱い。でも、やる気があるというのか、選手に気持ちを聞いてみると、全員が野球がやりたい、やっていてよかった、この学校に来てよかったという気持ちを出しています。私としては、甲子園に行ける行けないにかかわらず、いいチームになったと思う。普通の(甲子園に行くような)チームはプロに行けるようなバッターやピッチャーが揃っていたりするんですが、普通の高校生ががんばってやっているような感じ。甲子園では、関東大会と同じように、「おまえら弱いんだけど、強いチームをやっつけようぜ」という感じでやっていこうと思います。久々に甲子園に出場することができて、みんなで楽しい甲子園にしようと思っています。応援よろしくお願いします。
 石井詠己主将(2年、ショート)
 甲子園で野球をやるというのが自分たちの目標だったので、そういう環境で野球をやらせてもらえるのは素直にうれしい。キャプテン一人に背負わせずに、何ごとも協力してやってくれるので、みんなには感謝しています。関東大会が始まる前までは、チーム状況としてうまくいっていない部分もあった。1試合1試合勝つにつれて、チームとして強くなっていったと感じています。練習に対する意識、私生活、細かな取り組みが変わった。3年生が甲子園という目標がなくなっても一生懸命野球に取り組む姿を一番近くで見られたのが大きかった。毎試合毎試合、試合の前には電話などでいろんな先輩から、がんばれという言葉をかけてもらっていた。何十本もホームランを打つバッターや、150キロを投げるピッチャーはいないが、その分組織力や決定力で補えればと思っています。当たり前のアウトにできる打球はアウトにする、1点取れるか取れないかというところで、なんとか1点を取るという細かい部分に目を向けた野球ができれば。(関東大会では)打撃面でかなり力の差を感じたので、そういう悔しさもあって、冬場は打撃面の強化を目標にやってきました。
 深沢鳳介投手(2年)
 大舞台なのでプレッシャーもあると思うが、跳ね返して自分ができるピッチングをやっていきたい。1球の重みを感じているので、1球、1球、投げミスをしないように意識したい。まずは1勝ずつ。チームとしての目標はベスト8なので、達成できるようにがんばりたい。自分は打たせて取るというタイプなので、守備からリズムを作って攻撃につなげる野球をしていきたい。チームの勝利が第一だが、自分の中では完封をひとつの目標にしています。
 大森駿太朗選手(1年、セカンド)
 小学校から目指していた場所なので、甲子園出場はうれしい。初出場なので、はつらつとしたプレーで、コロナで苦しい状況にあるなか、元気をつけられるようなプレーができたらと思います。
 苅部力翔選手(2年、センター)
 高校に入る前からの夢だった甲子園に出られてうれしい。今からプレーするのが楽しみ。足の速さが自分の持ち味だと思っているので、足の速さを使ってチームの勝利に貢献できたら。
 奥田和尉選手(2年、ライト)
 小さい頃からの夢だったので、本当にうれしい。決して打てるわけではないが、守備で肩に自信があるので、活かしたい。送球でジャストボールでアウトにしたい。甲子園では力のあるチームに力負けしないようにしたい。
 本郷谷健次市長
 第93回選抜高等学校野球大会の出場おめでとうございます! 皆さんの甲子園出場への強い思いと日々の弛まぬ努力が実を結び、夢舞台の切符を見事勝ち取られました。甲子園では千葉県代表としての誇りを胸に、高校生らしいはつらつとしたプレーで専松旋風を巻き起こし、大きな感動を与えてくれることと確信しています。私たちも全力で声援を送ります。頑張れ専松!

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