12月20日 おらおらでいぐも

時々新聞広告で気になるものがあるのですが今日の日経新聞に載っていた三井住友信託の広告で俳優の佐藤浩市と作家の若竹千佐子の対談が面白かった。私は若竹さんの名前も知らないし本も読んだことがないのですが去年「おらおらでいぐも」という小説で芥川賞を最年長で取った方だとか。彼女曰「自分の人生の中で起きたことを線で結んだら一つ一つの一貫性みたいなものが見つかって「ああ、私はこのことについて学んだ人生かな」って。人生の主人公は自分だと、これまで歩んできた道を何となく納得する時っていうのは、とても慕わしいというか。そんな感じですね」と語る。老いは孤独だし寂しいが自分の生き方を腹に収める老年の時間、「生きることはこういうことなのじゃないかな」という成案を得る。そんな老いそのものを主人公にした小説が書きたかったのだという。孤独=マイナスではなくもっと楽しく深いものがあるとも。「おらおらでいぐも」納得。