4月2日 書評

今日の日経夕刊に動物行動学者の小林朋道氏(私は初めて聞く方ですが)が「意識はいつ生まれるのか:M・マッスィミーニ、G・トノーニ」という本を紹介しています。「なぜ脳という物質に意識という非物質のものが現れるのか:科学における最大の問題のひとつ(だそうです)」それに対しこの動物学者曰く「動物は外界を詳しく知る認知系を持つようには進化していない。個体の繁殖がうまくいくようにのみ進化している。つまり科学という情報処理を含め、特定の認知プログラムがとらえられる外界の断片を、異なる様相で認知しているに過ぎない」という。現代物理学によれば時間と空間は、またエネルギーと物質は同一のものだ。でも我々の脳は互いに異なった様相で認知していると。結局物質も意識もヒトの認知プログラムがとらえた様相なので両立は全く問題ない。だから冒頭の問い自体が間違っているのだという。何となくわかった気になって紹介したのだがさて??