3月23日 西行桜

1190年2月26日新暦に直すと3月23日の今日私の好きな西行法師が河内国弘川寺で72年の生涯を終えました。桜花は今を盛りに咲いていますが西行は死ぬのならこの時期と予言しその通りになったと当時の人々は感心しきりだったとか。花狂いの彼にはたくさんの歌が残っています。各人好きな歌は色々あるのでしょうが能「西行桜」のテーマになっている「花見にと群れつつ人のくるのみぞ あたら桜の科には有ける」は彼らしい歌です。当時の人達も花の下で宴会をしていたのかどうか知りませんが少なくともお花見には大勢がでかけたのでしょう。それを西行は一人で桜に浸っていたいのに煩わしい限りだ、桜の科ではないがと文句を言っているのですね。芭蕉は彼の足跡を辿り奥の細道に出かけたようですがそれより500年ほど前西行は69歳で東大寺の勧進の為奥州藤原氏を頼り平泉まで行っています。元気、興味一杯、色気あり、花狂い、とても枯れた爺ではなかった筈です。