8月31日 台風11号

台風11号が沖縄本島に接近しているとの報道。台風の詳細は言われても分からないので省略するが気象庁は30日午後9時の観測で中心付近の最大風速が55メートルに達し「非常に強い台風」から「猛烈な台風」に変えた。台風は南の太平洋上で発生し高い海水温のエネルギーを貰いながらし大きくなり北上、日本列島近辺で偏西風の影響を受けると習った記憶がありますが、この台風は比較的小笠原に近い海域で発生しほとんど西に進みこのところの異常高海水温でエネルギーを蓄えあっという間にとんでもない大きさになった。テレビでシミュレーションをしていたが瞬間風速70mというと路上の色んなものが舞い上がり弱い構造の建物は壊れ信号機なども折れてしまうほど。勿論人間が生身で耐えられるものではなくひたすら行き過ぎるのを待つだけ。現地の人は暴風雨、激しい音で生きた心地もしないのだろう。何とか大きな被害が出ないように祈るばかりです。

8月30日 イチロー

先日「イチロー」が米大リーグマリナーズの殿堂入りを果たしました。日本人初などと形容詞を付けないでも日米で数々の記録を打ち立てているので殊更驚くことではないのですが素晴らしい事です。そのセレモニーで彼は英語でスピーチをしていました。とても流ちょうにユーモアを交えた内容はこれまたとても素晴らしかった。もう長い間アメリカで暮らしているのだから英語をしゃべるのは普通のことなのですがテレビでは見たことがなかったのでとても新鮮でした。大リーグの殿堂入りもそう遠くないようです。それにしても彼には何回も驚かされます。日本でプレーしていた当時のあの打撃フォーム、外野からの矢のような返球、オールスター戦でのピッチング。あの体で大成は無理だろうと小さい頃から大リーグに入るまで何回も言われてきた。それに挑戦し続けてきたといいます。才能だけではなく積み重ねた努力、鍛錬これが常人にはできないことです。立派の一言です。

8月29日 今日の読売歌壇

本日栗木京子さんが読売歌壇で選んだ歌に「アトラクション兄だけ乗れて泣く次男あと3センチ伸びたら来よう:末野有理」というのがありました。これはもう名前なんか見なくてもお母さんの作品です。ありそうです。一つ違いなのか長男の方が次男よりほんの少し大きいのです。そのため長男は遊園地の乗り物に乗れるのですが次男は3cm足りないのですね。こういったとき次男は長男を尊敬するのです。お兄ちゃんは僕より大きいんだと自覚するのですね。僕も来年には乗り物に乗れるようになるんだ!といったかどうか知りませんが状況はよくわかります。こんな歌を選ぶ栗木さんもお母さんなんですね。もしかしたらすっかり大きくなった子供たちの小さい頃を思い出したのかもしれません。何に感動したのか何を言いたいのかが31文字のなかでしっかり表現されている作品です。愛の恋の人生のというのも結構ですがこういった現実生活の歌も大事にしたいものです。

 

8月26日 葛西敬之氏

日経夕刊「追想録」にJR東海元社長がでていました。葛西氏は旧国鉄が分割・民営化されるときに大活躍した人でJR東海の社長になってからも品川駅に新幹線の駅を作り(そのおかげで新幹線側は信じられないほどの変身をした)名古屋駅に高層ビルを建てたり、リニア中央新幹線の実現に力を尽くした方ですが彼の処世というかアイデンティテーというか常人離れしています。高校生のころから「この世は仮の宿」という思いを抱いていたという。出生は偶然。いつ終わるかわからない。であれば、その瞬間その瞬間、自分が正しいと思うことを一生懸命やるしかない。うまくいかなかったとしてもそれまでのことと。禅坊主の本を読んでいるとこんな人が出てきますが私のような凡人には到底真似は出来ません。まさに彼の言う通りなんですがともすれば誘惑に負けうまくいかないときは人のせいにし悔やみ愚痴をこぼしというお恥ずかしい人生を送ってきた身には立派すぎます。

8月25日 タカサゴユリ

我が家の庭にも近所の家の庭にも空き地にも今沢山白い花をつけた背丈の高いユリが咲いています。とにかくどこにでも咲いています。図鑑で見るとテッポウユリにそっくりなのですが、テッポウユリは初夏に咲くということなので違います。どうも台湾原産の「タカサゴユリ」のようです。あるとき日本に持ち込んだのが強烈な繁殖力でそこら中に蔓延っているようです。ユリは育てるのがとても難しく 庭の花には適さないようですがこのタカサゴユリは所かまわずちょっとした隙間があれば生え出てあっという間に1m以上の大きさになります。花は大きく真っ白でとても目立つのでこのままにしておいてもよさそうですが困ったことにデリケートな在来種を駆遂してしまう恐れがあるようなのです。開花迄4~5年ほどかかる在来種に対しこちらは毎年咲くんだとか。デリケートな在来種を残すためにやたら強い外来種は出来るだけ取り除いたほうがよさそうです。

8月24日 鱧尽くし

昨日娘のリクエストで久しぶりに鱧を食べに行きました。ここの店は10年程前から時間の取れた子供たちと旬の魚を食べに行っているところですがコロナ禍で3年ぶりの会食になりました。さてお楽しみのコース。まずは先付け。らっきょに味噌、カモの燻製とはじまり早速出てきました刺身の盛り合わせの中に鱧の湯引きがみっつよっつ鎮座しており酢味噌で頂きます。白く上品な身と軽い歯ごたえ。これです。次に土瓶蒸し。ふたを開けると松茸、鱧、が入っています。ちょこっと酢橘を絞りお猪口にいれて口に近づけるとやんわりと松茸の香り。そして少しふっくらとした鱧はつめたいのとはまた違ったけっこうな味です。さらに柳川鍋。鱧の卵でしょうかプチプチと溶き卵が流れたお出汁はたまりません。さらにおくらを巻いたてんぷら、このあたりでもうお腹が膨らみすぎ。結局アユの塩焼きと最後の炊き込みご飯はお持ち帰りで今朝食べてきました。満足でした。

8月23日 死刑になりたかった

先日渋谷で女子中学生が知らない母娘を刺して重傷を負わせるという事件がありました。供述の中で「死刑になりたかった」とか憎い母親を殺す予行演習だったとか言っているとの報道がありました。これからはっきりとした動機が分かってくるのだとは思いますがどうもこの「死刑になりたかった」という言葉は流行り言葉なのでしょうか大きな事件があった際時々聞く言葉です。今回の場合は中学生でまだ判断がつかない年齢なのかもしれませんが、人には多かれ少なかれ悩みはあるものです。何とか自分なりに悩みを抑え込んだり人に聞いてもらったりあるいは文学に芸術に救いを求める人もいるのでしょう。悩みが解決できないからと言って他人を殺め死刑になりたいなどというのは悪魔の選択です。彼女も母も娘も人生は一度きりです。自分の都合で人の人生を終わらせるのだけはやめて欲しい、そんなことをすればきっと地獄にも迎えてはもらえないでしょう。

8月22日 一家陽性

月曜日恒例の読売歌壇(勝手に恒例にしましたが)私の好きな栗木京子さん選から。「家族みな陽性でしたと子のライン我ら今日からジーバーイーツ:後藤あゆみ」本当にもう大変なんですから(前代林家三平調で)声が聞こえてきそうです。少し成人した子供の役に立てることの喜び、大手を振って孫の世話を出来る楽しみをないまぜにしたオバアちゃんの歌。いいなア。こんな歌を選んでくれる栗木さん。実は福岡に住む私の義弟の一家が全く同じ状態でした。8人同居中7人が次々に感染したので陰性組と陽性組に分かれて生活したようですがたった一人の陰性者は普段したこともない「おさんどん」「掃除」「洗濯」と大変だったようです。症状はみな軽かったとのことですが一番酷かった義弟は喉が痛く食事が不自由だったようです。近ければこのおばあちゃんのようにジーバーイーツをしたのでしょうがまさか毎日飛行機便というわけにもいかず「がんばれ」のラインだけ。

8月19日 勘違い

またまた日経夕刊の話題ですが秋田麻早子氏という美術史家の方が子供のころの勘違いのことを書いており「あるある」と納得しました。彼女は「1部上場企業」の1部を「一部」と思い違いし全部上場するのはいつだろうと思いました。さらにシルクロード展に展示されていた絹織物がボロボロなのは映画祭でレッドカーペットの上をスターが歩くように絹が実際に交易路上に敷かれその上を商人が歩いていたからだと思いました。これは少々創作ポイのですが。そして止めはムンクの叫び。ムンクの残した文章では「自然を貫く果てしない叫びを聞いた」つまり叫んでいるのではなく叫びを聞いているというのです。これは作者の意図が分からなければ誰しもが間違えそうです。勿論私も叫んでいると思ってましたがね。「♪蛍の光窓の勇気」「♪子牛?咲くあの丘北国の、、」などなど耳で聞いただけで覚えている歌の歌詞にはいまだに間違えたままのものがあります。

8月18日 脱・昭和

「もはや昭和ではない」内閣府は6月に公表した男女共同参画白書にこんなフレーズを載せて「脱・昭和」を呼びかけた。これは今日の日経夕刊「生活」の書き出しです。働き方や女性活躍など昭和とはすっかり様相が変わっているのに「滅私奉公」「長時間労働で休みが取れない」「社内飲み会に参加が必須」といった価値観やシステムがそのまま残っており昭和の習慣や考え方をどのように乗り切ればいいのかという問題提起です。単身世帯の倍増などの図表を示しながら、「学び直しが一つの解になる」すなわちDXによる生産性向上、SDGsを意識した商品開発、多様性重視の組織作りなどの今日的な課題に向き合うことが結果として脱・昭和に結びつくというトレンド評論家氏の言葉で締め括っているのがいかにも日経らしいのですが、今の時代に企業が生き残っていく為には「考え方を変えられない人達」は経営者も含め速やかに退場した方がよろしいようですね。