わたしのページ(読者投稿)
2022年5月22日

百人一首の不変の魅力
五木寛之「一期一会の人びと」の本の新聞広告に「歳を重ねるにつれて、夜半に目覚めて、朝が白むまで眠れない時がある」との言葉書を目にし、眠れない夜は、ばあちゃんだけではないのね、と安心し、気ままに本を読むのが最良の処方箋となる。
本棚の前に座り、料理本を見ながら、美味しそうだが、写真には匂いがないのネと呟きながら、古典文学「百人一首(全)」谷知子編を手にする。
百人一首の不変の魅力の一冊にて、ばあちゃんは深い悩みを乗り切るため、いにしえの世界に逃避する。
何度読んでも心ひかれる。
宝塚少女歌劇団の芸名が、かっては百人一首からつけられていた。「瀬尾はやみ」は77番、崇徳院。「小倉みゆき」は26番、藤原忠平。
そして、江戸時代にパロディが生み出され、落語の世界にも取り込まれた。
「千早ぶる」「崇徳院」はそれぞれ17番、77番を題材としている。
先ごろ2021年度の日本芸術院賞に選ばれた小説家・筒井康隆氏の「裏小倉」には、百人一首のパロディ版として作られ、ナンセンスでおかしいと「ひくからにあきのくしやみのとめどなく むべはなかぜをつらしというらむ」「あしをはやめいわにぶつかるたかげたの われたらもとにもどらんとおもう」の二首を引用し、百人一首何番の歌かおわかりだろうか、とある。
谷知子著の歌人ひとりひとりを濃密に深くあらゆる方向へと興味を広げてくれる252ページの本は、在原業平のページでは、伊勢物語へと闇が用意する誘惑に引き込まれていく。
(こいぬ)

スマホがない人のことも考えて
新型コロナになってから、様々なイベントが中止となっていたが、今年は「緑と花のフェスティバル」を開催すると広報まつどに載っていた。
コロナになる前は毎年参加していたイベントで、庭木や草花、野菜などの販売を楽しみに来場していた。久々に行けるとワクワクしたが、広報をよく見ると「要申込」の文字が。パソコンでホームページを見てみると、来場前に登録サイトで事前登録が必要で、当日会場で登録済みの画面を見せないと入れないとあった。
ガーン。わたしはスマホを持っていない。感染防止対策は必要だし、事前登録が必要なのも理解できるが、スマホを持っていないと入れないというのはいかがなものか。
だんだん弱者に厳しい世の中になっている。寂しいかぎりだ。(丹頂)

訪問業者に気をつけて
前号に屋根工事のいろいろなトラブルがあるとの内容の投稿がありました。たまたま我が家にも似通ったケースがあり、事前に近所の方々と相談し、難を逃れました。
最近縁の下のシロアリ駆除で業者がよくきますが、まず最初に何事も疑って、話しは聞かない事にしています。相手もプロですから話し上手です。まずその時はうまく相手を傷つけないように帰っていただくようにしています。なかには素晴らしい業者もいますし、万が一依頼する場合は信頼性のあるシロアリ駆除会社にお願いするように家族全員で心がけています。
誰しもがまず相手を疑うという嫌な世の中になりましたが、うまく対応していければと願っています。そして後で後悔しないように注意を払っていきたいと思います。
うまい話はありません。何かおかしいと思ったら、身のまわりの親族か警察に相談することが一番大事と常々思っています。(胡録台・気をつけよう!)

「埴生の宿」と「ビルマの竪琴」
太平洋戦争勃発に伴い洋楽レコードは、「敵性」として廃棄されました。
しかし歌詞を邦訳にした「埴生(はにゅう)の宿」は、特別に除外されました。
映画「ビルマの竪琴」では、日本兵と敵兵が共に歌うという、象徴的なシーンがありました。
映画のラストシーン。
井上隊長は、「水島、いっしょに日本へ帰ろう」と、オウムに熱心に教え込みます。
そして橋の中央ですれ違ったあの僧侶に、そのオウムと手紙を渡すようにと、物売りのお婆さんに託します。 出発の前日、僧侶(水島上等兵)が収容所前に現われ、竪琴で「仰げば尊し」を弾き姿を消します。
そして出発の当日、僧侶からの手紙の返事とオウムが届き、そのオウムは「ジブンハカエルワケニハイカナイ」と繰り返すのでした。
66年前(中学1年生)、私はこのラストシーンで、涙が止まらなかったことをはっきり覚えています。
ところで、ロシアのウクライナに対する軍事侵攻が始まってからもうじき3か月。
この戦争はどのように終わりを迎えるのか、その後の世界秩序はどうなるのか。
心配は絶えません。(音楽は一番)

「母の日」に届く花
5月8日は母の日。息子が結婚してから、毎年母の日には、花が届く。切り花、鉢植え、造花と私を楽しませてくれる。
10年ほど前に頂いた鉢植えの紫陽花を花が終わってから狭庭に植え替えたのが、今は1メートル程に伸び、毎年花を付けてくれる。
薄い桃色のガクアジサイはなんとも言えぬ可憐さだ。
母の日は大正時代に日本に入って来たと聞く。
大正3年生まれの母にどんなプレゼントをしただろうと振り返ってみる。息子夫婦から贈られるような部屋中が華やぐ花を贈った記憶は無い。
いつも着古した物ばかり身に付けていた母に、ラメが織り込まれたカーディガンを贈った。手を通して、笑顔でカメラに収まったのは、丁度、今の私の年の頃だったように憶えている。(ときばあ)

子猫との別れが辛いブリーダー
アメリカンショートヘアーのブリーダーをしています。プロのブリーダーと違い、素人感覚志向なので、生まれてくる子猫は、甲乙つけがたいほど、とてもかわいいです。
ただ、かわいい盛りの生後2か月半で巣立っていくので、お別れの時は辛いです。恵まれていることは、新しいオーナーさんは、皆さん人格者で、猫を100%愛してくれる人たちで、とても幸運です。子猫たちは幸せになっています。
私も皆幸せになってねと願う一方なのですが、正直言うと、お別れは少々複雑な思いです。(ブリーダーの思い)

杉本洋子さんの作品

空ちゃん(高塚新田)

あわせて読みたい