リンさんの思い引き継ぎ
両親がベトナム料理店を開店

 2017年3月に殺害された松戸市立小3年でベトナム国籍のレェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9歳)の両親らが10日、新京成線元山駅近くにベトナム料理店を開店した。ベトナム料理を学んで日本人の友だちに作ってあげたいと話していたリンさんの思いを引き継ぐ店で、「ベトナムの料理、文化をみなさんに伝える店にしたい」と話している。
 店舗名の「ハーグェン ベトショップ」はリンさんの母・グェンさんと、店舗運営を共にする友人のハーさんの名前から名付けた。
レストランのメインメニューは、ベトナムの麺料理「フォー」とサンドイッチ「バインミー」で、店内ではベトナムの調味料や肉類、乾麺のほか果物、飲み物などの食材も販売されている。また、店舗2階の一角はリンさんの父・ハオさんの会社の事務所になるという。
 もともと料理が好きで、日本でいつかレストランを開きたいと思っていたというグェンさんは「バインミーが特におすすめ。ベトナム料理のおいしさをみなさんに伝えられるお店にしたい」と話す。
 リンさんが殺害された事件の裁判は現在も続いている。ハオさんは「リンちゃんのために4年間精一杯やった。これからは自分の人生も変わってほしい。そのために仕事をがんばりたい」。週末はハオさんもお店を手伝うという。「みなさんにベトナムの料理、文化をわかってほしい。今はコロナで大変だが、日本人にも、日本に住んでいるベトナム人にも来て欲しい」と話していた。
 午前9時から午後8時まで営業(料理の提供は10時~)。不定休。五香南1-11-7元山SRビル105号室。☎047・720・9139。【竹中 景太】

ベトナム料理店を開店したレェ・ティ・ニャット・リンさんの両親

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