五輪で最高の結果を
レスリング女子の須﨑優衣選手が表敬訪問

本郷谷市長を表敬訪問した須﨑優衣選手(右)

 東京五輪のレスリング女子50キロ級日本代表に決まった松戸市出身の須﨑優衣選手(21)が13日、市役所に本郷谷健次市長を訪ね、「たくさんの方に支えられてここまで来られた。金メダルを獲得することで恩返ししたい」と東京五輪での金メダル獲得を誓った。
 須﨑選手はレスリング経験のある父・康弘さんの影響で、小学1年の時に地元レスリングクラブへ。小学3、5、6年時に全国大会で優勝するなど頭角を現し、中学校では全国中学選手権、全国中学選抜選手権をともに3連覇した。
 中学2年の時には日本オリンピック委員会(JOC)のエリートアカデミーにも選出。2017、18年には世界選手権を連覇したが、3連覇を狙った19年の世界選手権で代表を逃した。
 ライバル選手が世界選手権でメダルを獲得すれば東京五輪の出場が内定する、つまりは須﨑選手の東京五輪への出場が絶たれる状況となった。「0・01%の可能性しかなくなった。人生で一番のどん底」。それでも僅かな可能性を信じて練習を続けて、ライバル選手がメダルを逃したことでもう一度チャンスが巡ってきた。2019年の日本選手権を制して東京五輪アジア予選の出場権を得て、4月10日にカザフスタンで開催された同予選で優勝を果たし、東京五輪出場の切符を勝ち取った。
 この日、拍手で出迎えられた須﨑選手に本郷谷市長から花束が手渡されたほか、母校である六実第三小学校在校生らの応援メッセージが書かれた寄せ書きが披露された。須﨑選手は「このご時世、開催されるかどうかはわからないが、開催された場合はたくさんの方々に勇気と感動を与えたい」と力強く話していた。
 東京五輪(7月23日〜8月8日)のレスリング女子50キロ級は、最終盤の8月6日に1回戦、7日に決勝が予定されている。
 「会場は千葉県(幕張メッセ)で運命を感じる。大会を締めくくる最高の結果を残したい」。【竹中 景太】

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