里仙もなか
里仙

香ばしい皮に赤白あん

1927年(昭和2年)創業の新潟の和菓子店「里仙」には、店の名を冠した「里仙もなか」という逸品がある。

初代は当時、和菓子の中では少々低くみられていたもなかに注目。「心に残る味」を目指し、工夫も重ねて完成させた。志は3代目の佐藤紳一さんにも受け継がれる。香ばしい皮でこしあんを挟んだ「赤あん」と、インゲン豆のこしあんが入った「白あん」の2種類。

あんはどちらも、北海道・十勝産の豆を用いる。砂糖の加減にも技をきかせ、甘さはしっかり、それでいて後味はすっきり、上品で食べ応えのあるものに仕上げている。

皮の原料は通常、もち米の粉。ここでは地元産のもち米をついて餅にし、延ばして焼き上げる。あんとなじんだ皮の内側は、餅のような食感だ。

「大切なのは、皮と、餡のバランスです」と佐藤さんは言う。どちらのあんにも、ふっくらと炊き上げた大納言小豆が散っている。

「初代は『あんを練る時は、気持ち長く。これでいいと思ってから、もう一回練るとよい』と言っていました」。余分な水分が飛んで滑らかになり、日持ちがする。夏場は水をいつもより増やし、しっかり加熱するそうだ。

「夢中になって夜中まで働く祖父の仕事ぶりを見て育ちました。伝えられたものを大事にしつつ、和洋の融合した新しい和菓子も模索したい」と夢を語った。

2018年12月9日 読売新聞 甘味主義より

「里仙」HP https://satosen.net/

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