阿闍梨餅
満月

もちもち生地に粒あん

京都の老舗和菓子店「満月」の操業は江戸末期の1856年(安政3年)。現在の商品は「阿闍梨餅」、「最中」、ようかんの「京納言」、まんじゅうの「満月」の4種類のみ。こう聞いただけで、新商品に対する強い思いと自信が伝わってくるようだ。

ご紹介する阿闍梨餅は、柔らかな餅生地で小豆の粒あんを包んだもの。1922年(大正11年)、2代目当主が考えた。比叡山で千日回峰行という修行をする阿闍梨(仏僧)がかぶる編み笠をかたどっている。厳しい修行中、餅を食べて飢えをしのいだことにちなむという。

店には「1種類のあんで1種類の歌詞しか作られない」という決まりがある。ふっくらと炊き上げた大納言小豆のうまみとあっさりとした甘さは、もちもちふんわり、卵の香りがする生地と一つになって完成する。緻密な計算の上に成り立っているのだ。

もう一つの信念は、「材料の質は落とさず、値段は極力上げない」というものだ。天候不順が続くため、年々、上質の小豆を手に入れるのが難しくなっている。作れば売れるが、生産量を調整することもあるという。

機械化も進めるが、手作業による部分も多い。「工場では若いスタッフも目をギラギラさせて集中して仕事をしております」と語るのは、15歳で入社以来、和菓子一筋、常務取締役の中嶋哲夫さん。「ありがたいことにリピーターが多いんです。全国にファンがいます」と顔をほころばせた。

阿闍梨餅本舗 満月HP http://www.ajyarimochi.com/

高島屋オンラインショップ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です