みかん大福
角八本店

丸ごと包みジューシー

イチゴ、キウイなど果物を用いた大福は数々あるが、千葉県の和菓子店「角八本店」の「みかん大福」には驚かされた。外皮をむいたミカン丸ごと1個を包んでいる。果肉はジューシーで甘く、薄皮が気にならない。きめ細かでなめらかな餅生地と、ほどよい甘さの白あんとの相性も抜群だ。

江戸時代の寛政年間(1789〜1801年)が創業と伝えられる老舗で、店主の薦田亮さんは7代目に当たる。大粒イチゴを使った大福が人気だが、初夏になるとイチゴは入手できない。代わる果物として目をつけたのがミカンだった。2006年にミカン大福を発売。夏場はハウスミカン、秋口からは露地物を用い、通年販売している。マイナス30度で瞬間冷凍し、全国への配送も可能だ。

外皮をむいたり、薄皮の筋を取るのは手作業だ。柔らかい実を傷つけないように慎重に行う。店側の予想外だったのは、凍ったままシャーベット状で食べるお客さんが多いこと。和菓子の新しい味わい方だと、目を開かされたという。

薦田さんは大学卒業後、3年間の会社員生活を経て店に戻った。夜間の製菓学校で学びながら、東京都内の菓子店で働いて仕事を覚えた。お客さんにおいしいと喜んでもらえることがうれしく、会社員時代にはない充実感を得たそうだ。

「見た目も大切ですが、食べてもおいしいことが一番。枠員とらわれず、新しいお菓子を作り続けていきたい」と語る。

2018年9月22日 読売新聞 甘味主義より

角八本店HP http://www.kadohachi.co.jp/namagasi/mikan.html

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