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Good Coice 〜新聞掲載の逸品〜

和菓子 山口県 山陰・山陽

外郎 生わらび
本多屋懐古庵

再加熱せず爽やか食感

外郎は各地に伝わっているが、ほとんどが小麦粉や米粉をベースにしている。室町時代より600年の歴史があるともいわれる山口県の外郎は、ワラビ粉(ワラビの地下茎から取ったでんぷん)で作るのが特徴だ。

ご紹介するのは、山口市の和菓子店「本多屋懐古庵」(1917年創業)の「外郎 生わらび」。通常は保存性を高めるために再加熱しているが、これは蒸し上げた製品に熱を加えていない。そのため、ワラビ粉特有のつるんと滑らかな舌触りと、もっちりとした弾力が生きている。
甘さはごく控えめ、爽やかな余韻を感じる。上品な味わいが持ち味だ。小豆、抹茶、季節の味(今の時期は栗)の三つの味がある。賞味期限は3日ほど。「再加熱したものとは食感が違います。包装を工夫することで『生』の風味を楽しめるようになりました」と社長の本多光太郎さんは自信を見せる。

作り方はワラビ粉に砂糖、水、自家製あんを混ぜ、小豆や栗を加えて型に流して蒸すと、いたってシンプルだ。だが、ワラビ粉は温度や湿度の影響を受けやすいため、年間を通じて同じ食感に仕上げるのが難しい。微妙に異なる配合が50種以上あり、毎日、職人が天候に応じて配合を変えている。

「自分たちはワラビ粉のマイスターと自負しています。現在作っている外郎は技術も材料も最高のもの。でも、これで完成とは思っていません。その先を求めて努力していきます」と、本多さんは語っている。

2019年8月31日読売新聞 甘味主義より

本多屋懐古庵 http://www.kaikoan.com/shopbrand/ct2

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