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Good Coice 〜新聞掲載の逸品〜

和菓子

つるの子
西岡菓子舗

温泉で有名な松山市道後の和菓子店「西岡菓子舗」の「西岡のつるの子」は、紅白の卵の形の菓子だ。外はふわんふわんと軟らかく、中に卵黄の甘いクリームが入っている。
この「ふわんふわん」が独特だ。マシュマロともババロアとも違う、指に心地よい軟らかさ。手の上で跳ねるようなほどよい弾力があって、口の中でしゅーんと溶ける。卵黄クリームの少し懐かしい味わいと相まって忘れられないおいしさだ。
この菓子は、菓子職人で店主の西岡茂さん(83)が作ったものだ。もともとは、同市内にあった菓子店が作っていたものだが、その店が閉店し、幻の菓子となってしまった。お客さんから娘の結婚式の引き出物のために復刻してもらえないかと依頼があり、西岡さんがその店で修業していたという縁もあって、引き継ぐことになった。詳しい作り方が分からなくなっていたので、ひと月ほど試行錯誤を重ねて完成させたという。1960年代後半のことだ。
材料は地元の契約農家の朝採れ卵、純度の高いザラメ糖、少量の牛乳、ゼラチンなど。添加物は使っていない。卵白をていねいに泡立てることが大切だという。西岡さんと娘夫婦の家族だけで作っているので多くはできない。「引き出物や茶席菓子のほか、シャンパンに合わせる方もいらっしゃいます」と西岡さん。
よく冷えて泡立つシャンパンとつるの子。なんだかめでたい気分になってきた。

読売新聞 2020年1月1日 甘味主義より

http://wwwc.pikara.ne.jp/tsurunoko/infomation1.html

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