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Good Coice 〜新聞掲載の逸品〜

中部・北陸・東海 和菓子 富山県

T五
五郎丸屋

五つの味と色 さくっと

創業260年を超える富山県の和菓子店「五郎丸屋」は、銘菓「薄氷」で知られている。県内産もち米の薄焼きせんべいに和三盆糖を塗った干菓子で、雪解けを迎えた春、水田に張る薄氷の美しさに感動した5代目が考案したという。

16代目の渡辺克明さんが薄氷を基にした新しい菓子「T五」を発売したのは2013年3月。銘菓の「T」と「五」には、桜、抹茶、ユズ、和三盆糖、黒胡麻の五つの色合い(トーン)と味わい(テイスト)、さらに富山と五郎丸屋をかけた。

さくっと軽く、歯ざわりよく、和三盆糖の甘み、桜の塩味、抹茶の苦みなどがふわっと口に広がる。国産素材を厳選し、4日ほどかけて手作業で作る。

見た目が楽しくてかわいらしい。インスタ映えする。発表の年、観光庁主催の「世界にも通用する究極のお土産」に選ばれ、様々なメディアで紹介された。

渡辺さんがT五を試作している時、よく聞いていたのはジャズの名曲「テイク・ファイブ」だ。発表された当時は斬新だった曲が、のちにスタンダードナンバーになった。そんなふうに世界に広がる菓子に育ってほしいという思いがある。この菓子もモダンジャズのメロディーのように明るくおしゃれだ。けれど芯の部分は熱い。北国・富山の歴史風土、五郎丸屋が綿々と伝えてきた思い、老舗を背負う渡辺さんの覚悟。それらがぎゅっと詰まっているのである。

2019年6月22日読売新聞 甘味主義より

五郎丸屋HP http://shop.goromaruya.com/

 

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