鯨の畝須ベーコン
つ印くじら家

脂身と赤身 両方楽しむ

千葉県南房総市の和田浦には、関東唯一の捕鯨基地がある。各種のクジラ関連商品を販売している店「つ印くじら家」は、この地と宮城県石巻市に捕鯨と加工の拠点を持つ「外房捕鯨」が営んでいる。

同店では、外房の海で捕れるツチクジラのステーキのほか、しょうゆや塩ベースのたれに漬けて天日干しにした「くじらのたれ」などを販売する。今回紹介する「鯨のベーコン」は、調査捕鯨で ミンククジラの「畝須」と呼ばれる腹の部位を使用している。スライスのほか、お薦めのブロックや手頃な価格の切り落としもある。

畑の畝に似たカーブを描いた形は独特で、脂身と赤身の両方が楽しめる。塩と食紅のみで仕上げてクジラのうまみを生かしており、3代目社長の庄司義則さんは、「薄く切ったベーコンはショウガじょうゆや辛子じょうゆで食べるのが一番です」と話す。

長崎には、畝須を使った「末広」と呼ばれる料理があり、ハレの日には食卓に上る。ベーコンは戦後、クジラが安価な食材として注目を浴びたことから、当時、高嶺の花だった豚肉のベーコンに似た商品を作ろうと生まれた。庄司さんは「房州の捕鯨を次世代に残すべく努力を続けたい」と語る。

お酒は、亀田酒造(千葉県鴨川市)が醸す「純米大吟醸寿萬亀愛山」を。房州のとっておきの地酒を、庄司さんが薦めてくれた。

2019年1月 読売新聞 辛味主義

つ印くじら家HP http://www.sonomanma.co.jp/info.php?id=I0030197&type=item

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