わたしのページ 2018年5月27日

みかんさんの作品

挨拶で子ども達から元気もらう
 連休が明け、家の前は小中学生の通学路なので、元気な声が聞こえる。新しいカバン、少し袖が長めの新しい学生服、すぐ中学1年生とわかる。「行ってらっしゃい」と声を掛けると、ちょっぴり照れくさそうに、「行ってきます」と声が帰って来る。
 黄色い帽子、黄色いカバーのランドセル、
小学1年生だ。道路の掃き掃除の手を休めて見送る。いつも出会うお母さんに「お友だちと一緒でいいですね」と声を掛けると、「そのかわり歩くのが遅くって」と。後ろを振りかえると、言われる通り、お母さんの数メートル後を、おしゃべりしながら、のろのろ歩き。
 「おはよう、行ってらっしゃい。みんな歩くの遅いんだね。早く歩けないのかな?」と声を掛けると、「早く歩けるよ」「じゃー、早く歩いてみせて」といいますと、急に、手を振りすたすた歩き始めました。「おー、すごーい! 早いね!行ってらっしゃい」。お母さんは振り返ってにっこり。
 ここに越してきて20数年。どれだけの子に「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」と声を掛けただろう。後期高齢者となった今、わたしはどれだけの子にこれから声を掛けられるだろうか。子どもたちから元気をもらえるだろうか。
(常盤平・後期高齢者)

特売品というより見切り品
 最近できたスーパーでの出来事。広告に載っていた、夕方からのタイムサービス品(特売品)の野菜の話。
先着〇名様お一人様1袋限り、と書いてあった。袋に入ったその野菜を手に取ると、明らかに鮮度の悪いものばかり。しかも、時間ちょうどに行ったのに、置いてある数があまりにも少なすぎる。
 すぐそばにいた店員に、まだ出ますかと聞くと、もう出ませんとの返事。隣で見ていた人たちと、さすがにこれ(数と鮮度)は酷いね、と会話を交わす。
 店内を一周見て回ってから、野菜売り場にもどってみると、どうやら売り切れたようで、棚が空になっていた。そろそろ会計をしようと思ったその時、もう出ないと言っていた特売品の野菜が、次々と棚に並び始めたではないか。
 新しく出てきたものを、手に取って見ると、どれもみな綺麗で、鮮度が明らかに良い。はじめに並んでいたものとは大違いだった。はじめに並んでいたものは、特売品というより見切り品に近いものを感じた。
 どちらも値段が安いという点では同じだし、買う買わないは客の自由なので文句はないが、広告の日替わり特売品だっただけに、非常に嫌な印象を受けた。
 とても八百屋出身のスーパーとは思えない。
(稔台・うしかい座)

蘇りつつある四季の彩が成す庭
 爽やかな初夏の陽気が漂い、公園や生け垣を飾るのは美しい花々ですね。バラやツツジの甘い芳香は、蝶をも誘引し始めました。
 ところで我が家の庭は、わたしの入院で4か月ほど管理出来ず終いでした。久しぶりに見た花や葉は枯れてしまい、少し荒れ気味でした。なかでも山野草は冬期休眠中だったために、関心の薄い家族には、何にもない庭や鉢に戸惑った様です。
 山野草の管理はとてもむずかしく、経験10年のわたしでも失敗ばかりしてきた、難物中の難物です。
 往々にして山野草は早春になると芽を出し、ある日突然花を咲かせビックリさせられます。
 わたしはさっそく園芸バサミとゴミ袋を片手に汗したところ、しばらくすると緑が顔を出し始めました。白いスズランは、葉の陰で物静かに咲き、ギボウシは固有の斑(ふ)入りを際立たせ、姫ウツギは鈴なりの白い花で覆い尽くされました。青紫の十二単(じゅうにひとえ)は、花茎を多量の花で着飾り、その立ち姿に平安貴族を偲んでみたりしました。筒状で赤い花のツキヌキニンドウは、薫風を受けて左右に揺れています。
 また、大文字草・ノシメラン・フウチソウ・アメリカツタ・姫シャガの緑に、四季の彩を成す庭が、うれしい事によみがえってきました。
(園芸一番 74)

もうすぐ古希物忘れ増えた
 「冷蔵庫の焼豚捨てるね。賞味期限とっくに切れてるよ、もったいない」「いけねぇ、すっかり忘れてた」。しばらく前に1人で昼食をとった時、即席麺の具にした物の残りだ。連れ合いに「君も全然気がつかなかったの?」と、言いたい気分だったが飲み込んだ。
 このところ忘れることや忘れ物をすることが増えている。
 正月の新潟への帰省の際、持参する物を注意深く用意し、後は出かける時に手袋をするだけだったのに、その手袋をし忘れた。定期健康診断に出かけた時、保険証と診察券は握りしめるように持って行ったのに、提出する血圧記録帳を忘れた。車に乗ってしばらくして免許証不携帯に気づき、引き返した。スーパーマーケットの入り口手前で財布を持っていないことに気づき、戻った。湯を沸かしていて、湯の吹きこぼれる音にハッとして我に返ったことや、雨に降られ、鞄の底をかき回してもあるはずの傘が出てこなかったことも。
 また連れ合いから「ワイシャツのポケットにティッシュペーパー入れたままにしてたでしょ、ほかの洗濯物にくっついちゃってたいへんだったんだからね」、「いけねぇ、うっかりしてた。ごめんなさい」。「君はチェックしてくれなかったの?」と言いたいところだったが飲み込んだ。
 もうすぐ古希。
 会話中に人の名前が出てこなくて、うなることはもう随分前からだが、さほど気にしていない。時たまの友人たちとの会合の約束を忘れたことはまだない。
(松飛台・髭爺 68)

電車での席とりについて思う事
 新聞で「老人クラブが仲間のために電車で席取りをしてネットで炎上した」という報道を見た時、わたしはそれぐらい仕方ないと思った。「みんながみんなそうではない」と言われても、ご高齢の方は仲間で固まりたい方が多いように思う。
 わたしは市内で、あるボランティア活動をしてきたが、数百人規模の勉強会でうっかり仲良しの高齢者集団の中に座ってしまったら「他の席へ行ってくれ」と言われてしまう場面を見て、また自分でも何度か経験した。
 だから、「勇気を出してボランティアへ、仲間づくりを」と言われても、その勇気も出なくなり活動を休止してしまった。
 これはボランティアに水を差す悪い意見になってしまうだろうか。わたしに非があるから仲間づくりができなかったのなら、どんな時でも折れない心が欲しいと強く思った。
 (牧の原・欅山アラフィ 54)

感謝しながら懸命にリハビリ中
 昨年7月に急性間質性肺炎で呼吸苦となり、市内の病院の集中治療室(ICU)で人工呼吸器をつけた。
 この病院は手術専門だったため、松戸市内の別の病院に8月に救急車で転院、ICU入りとなった。
 その後、高度治療室(HCU)で気管切開術を行い、歩くことも話すことも書くこともできなくなり、一般病室で都合5か月間、病に伏した。
 再び転院せねばならなくなり、東京都内の病院に救急車で移動した。この病院で人工呼吸器は夜間だけになり、外すことに決断していただいた。ここで車椅子生活となり、しゃべることと字が書けるようになり、毎日歩くためのリハビリに専念することになった。
 その後、介護保険を松戸市に申請。1か月後、「要介護4」の通知をもらい、市内のリハビリ施設に入所した。
 発病から間もなく10か月、今は土・日曜日、休日を除き、午前と午後の2回、歩くためのリハビリで、歩行器を経て、杖で歩けるようになりつつある。
 この間、多くの友人・知人の見舞いと、妻や家族の見守りにも助けられ、食事は連日完食している。担当の主治医、看護師にも恵まれて、リハビリの理学療法士や言語聴覚士にも励まされた。
 多くの人々に感謝しながら、懸命にリハビリ特訓中である。
(高塚新田・松毬)

年金機構騙る詐欺に気をつけて
 4月27日午後、突然「○○さんのお宅でしょうか? わたし日本年金機構の佐藤と申します。この度、年金計算の間違いで貴方に6万8700円の戻しがあります。貴方の口座に振り込みますので、銀行のカード番号と暗証番号を教えてください」との電話がありました。
 一般に郵送でお知らせが来るのに電話でのお知らせはおかしいと思い、当方から後ほど調べて電話を入れますから電話番号をお願いします、と言った途端、電話を切られてしまいました。
 銀行に問い合わせをしたところ、銀行カードの番号と暗証番号があれば通帳から現金を引き出すことは簡単にできるそうです。絶対にカードの番号、暗証番号は知らせてはいけません。
 電話機に残った先方の電話番号に電話してみると、「この電話は現在使われておりません」と。
 これは新手の電話での詐欺行為と思います。幸い被害にあわずに済みましたが、彼らはあの手この手と手をかえ、繰り返し詐欺行為を行っております。年金機構と言われれば、お世話になっており身近に感じます。また、現金振り込みと言われれば、恥ずかしながら欲にも負けそうになります。
 毎日のように、オレオレ詐欺のニュースにどうして引っかかるのかな、と思い、自分だけは絶対だまされないと自負しておりますが、みなさん自分だけで判断せず誰かに相談して冷静に判断して詐欺にあわないよう気をつけてください。
 (上矢切・花村徳さん)

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